Microsoft AzureにデプロイしたPythonのプログラムから ffmpegやffprobeなどのツールを利用するにはどのようにすればよいですか?

Azure App Service（Linuxコンテナ）上のPythonアプリケーションで ffmpeg や ffprobe などの外部ツールを利用するには、以下のいずれかの方法でツールを準備し、Python側から呼び出す必要があります。

✅ 方法1: App Service にバイナリを一緒にデプロイする（推奨）

手順：

1. ffmpeg / ffprobe の静的バイナリを取得

   • 例えば https://johnvansickle.com/ffmpeg/ から Linux 用の静的ビルドをダウンロード。
   • バイナリのライセンスに注意（通常は GPL または LGPL）

2. バイナリを bin/ ディレクトリなどに配置

   your-app/
   ├── app.py
   ├── requirements.txt
   ├── bin/
   │   ├── ffmpeg
   │   └── ffprobe
   
   

3. 実行権限を付ける（ローカル or デプロイ後に）

   chmod +x bin/ffmpeg bin/ffprobe
   
   

4. Pythonコードから subprocess 経由で実行

   import subprocess
   
   result = subprocess.run(['./bin/ffmpeg', '-version'], capture_output=True, text=True)
   print(result.stdout)
   
   

5. .gitignore でバイナリを除外する場合は、Gitとは別に zip デプロイ等を使用

✅ 方法2: カスタムDockerコンテナで ffmpeg を含める

1. Dockerfileを作成し、ffmpegをインストール

   FROM python:3.12-slim
   
   RUN apt-get update && \\\\
       apt-get install -y ffmpeg && \\\\
       apt-get clean && rm -rf /var/lib/apt/lists/*
   
   WORKDIR /app
   COPY . /app
   RUN pip install -r requirements.txt
   
   CMD ["python", "app.py"]
   
   

2. Azure App Service for Containers にデプロイ

   • Azure CLI で ACR または Docker Hub 経由でイメージを指定

✅ 方法3: スタートアップスクリプトで動的にffmpegをDLして展開（非推奨）

• App Service の起動時に startup.sh などのスクリプトで wget により ffmpeg をDL・展開
• 起動時間が伸びる・不安定になりやすいため、なるべく避けるのが望ましいです

🔧 注意点（App Service Linux）